RADEON と GeForce の2枚差し

Windows 7 登場まで、あとわずかとなりました。

ところで私は、MSDN により、すでに製品版を利用している訳ですが、Windows 7 が持つ新しい機能で、ちょっと興味を引かれるものがありましたので、それを試してみることとしました。

それは、Heterogeneous Multi-Graphics Adapter。WDDM 1.1 に対応したデバイスドライバが用意されるビデオカードならば、メーカーを問わず、複数枚を利用できるというもの。

つまり、RADEON と GeForce を1台のマシンに組み込んだ上で、ひとつのデスクトップを表示できるというものです。

RADEON と GeForce の組み込み

今までは RADEON HD4870 を単独して使用していましたので、そこへ、中古の GeForce 9600GT(G94-359-B1)を追加しました。

1台のマシンに RADEON と GeForce が同居

上が RADEON HD4870 で、その下にある、Arctic Cooling Accelero S1 Rev.B2 をぶら下げたカードが、GeForce 9600GT です(Accelero S1 については、別記したいと思っています)。

また、RADEON HD4870 と GeForce 9600GT の双方に1台ずつ、モニタを接続してあります。

この状態で起動したところ、Windows 7 RTM 版のリファレンスドライバが組み込まれ、何事もなく完了してしましました。

さらに、Windows Update では 9600GT の新ドライバを提示されましたが、ここでは念のため、nVidia のサイトから、最新のドライバをインストールしてみました。

Windows 7 用 GeForce 9600GT 最新ドライバ

1台のマシンに RADEON と GeForce が同居

1台のマシンに RADEON と GeForce が同居

1台のマシンに RADEON と GeForce が同居

動作確認

2枚のビデオカードが装着されているということを意識させられることはありませんでした。

たとえば、動画を再生中の Windows Media Player を、画面をまたぐ位置へ移動しても、そのまま再生は継続します(画面を移った場合には、一度再生がひっかかりますが、これは1つの GPU でマルチモニタを利用している際にも発生するものです)。

ただし、ベンチマークソフトを走行させた際には、そのソフトウェアの画面を表示しているモニタに繋がっているビデオカードの温度が上昇するため、個別のビデオカードが動作しているのだと知ることができました。

GPGPU(CUDA)は?

以下のソフトウェアを試してみました。

  • Adobe Photoshop CS4 EXTENDED バージョン 10.0.1
  • PEGASYS TMPGEnc 4.0 XPress Version. 4.7.3.292 体験版
  • Elemental Technologies Badaboom Media Converter 1.2.1 体験版

Photoshop や TMPGEnc は、「メインディスプレイ」側のビデオカードを、GPGPU として認識する様です。

Photoshop は、CUDA や Stream と言った、ベンダー依存の技術には頼っていないため、「メインディスプレイ」側のビデオカードが「環境設定>パフォーマンス>GPU 設定」に表示されました。

一方 TMPGEnc は、CUDA に依存しているため、RADEON 側が「メインディスプレイ」として設定されている状態で「NVIDIA CUDA 2.0 使用」にチェックをしてしまうと、次回起動時に必須となる「パフォーマンスの最適化」が異常終了してしまい、起動することができなくなってしまいました(そもそも TMPGEnc は Windows 7 非対応のため、文句は言えません)。

Badaboom は、使用するビデオカードを選択できる様で、「メインディスプレイ」の設定に関わらず、GeForce 9600GT が選択され、問題無く動作した様に見えました。

メリットは?

さて、正直、今のところは、まだ始まったばかりということで、これと言ったメリットは見えてきません。

SLI や CROSSFIRE の様な、協調して性能が上がるものでもありません。

Stream と CUDA の同居の面でも、それを想定したソフトは皆無で、メリットにはなりません(そもそも、CUDA の性能を期待するならば、それなりのビデオカードが必要となるでしょう)。

強いて言うなら、グラフィック機能内蔵チップセットを採用したマザーボードに、別途ビデオカードを追加しても、マザーボード側のグラフィック機能を利用できますが、それで何ができるかまでは、思いつきません。

大学等で、科学技術演算プログラムを書く人にとっては、いろいろなチャレンジができそうですね。