火事に遭いました:火傷編

このエントリーでは、ややグロテスクな画像が登場します。ご注意下さい。

さて。

しばらくサイトの更新が無かったのは、googleとのトラブルも原因の一つですが、その後、火災に遭い、ほぼ全てを失ったことが理由です。

「全て」というのは文字通りであり、残ったのは命と家族、あとはiPhone 3Gだけでした。

iPadやiPhone 4はもちろん、Mac miniやAlienware M17x R2も焼失しました。

データのバックアップも3重に行っていましたが、その全てが焼失することまでは考えが及ばず、gifcotやフメクリと言った、旧コモノ堂においてご提供していたフリーウェアのソースコードも失いました。

不幸中の幸いは、私以外、どなたも怪我を負うことが無かったということです。

そしてここでは、私が負った熱傷(火傷)について記載します。

私は吹き出した炎を浴びる形となってしまい、主に右足甲と、左足裏に二度熱傷を負いました。

火災直後にはそれに気付かず、消防署への通報や近隣住民への声かけ、家族の避難などを行っていましたが、足に違和感を感じ、見たところ、血まみれとなっており、ようやくそれに気付いた次第です。

ほどなく駆けつけた救急車へ担ぎ込まれ、そのまま大学病院へと搬送されることとなりました。

大学病院へは、救急車で30分ほど。

到着すると、まず焼け焦げていた衣服をハサミで切り裂き、全裸とされました。

次に、患部の冷却(本来は搬送の時から冷却するのが好ましい様でしたが、この時たまたまなのか、救急車に氷を積んでいなかったそうで、患部の冷却は、これが初めてとなりました)。

そして、焼けただれた皮膚を切除し、患部を「メロリンガーゼ」という、特殊なガーゼで覆い、足の応急処置は完了です(先生は「メロリンQ」と口走ってらっしゃいました)。

熱傷は「重いものでは軽い方」とのことで、皮膚移植までは必要無いとのこと。

この他、右足大腿部、左右手に、軽い火傷がありましたが、これは本当に軽く、すこし水ぶくれになっている程度。

一方で、上唇にも火傷があり、睫毛や鼻毛等の体毛が焦げているため、気管支熱傷の疑いがあるとのことで、内視鏡による食道、および気管までの検査が行われましたが、こちらは大事なく済んだ様子。

ところで、皮膚が無くなり、体液が漏れているため、それを補おうと、看護婦さんが点滴を試みた様ですが、私の血管が細すぎるということで針が通らず、4回突き刺した後、諦めてしまいました。

先生も、経口で水分を摂れるので、無理に点滴をすることも無いだろうと。

このまま退院しても良いとのことでしたが、深夜であったことや、換えの服も無かった事などから、一晩だけ入院することとなりました。

ここからは、皮膚科の先生のお世話になります。

次の画像は、火傷から2日後のもの。

この画像だと分かりづらいかもしれませんが、左足裏は、皮膚がすべて焼けただれています(今は、すべて壊死し、剥がれ落ちました)。

右足甲は、見たままの通り。

皮膚が無いため、菌で化膿してしまう恐れがあり、殺菌作用のあるゲーベンクリームというものを塗り、それをガーゼでくるみ、さらに包帯で巻くという処置になりました。

当初は、左足裏の皮膚が無かったため、その足を接地するだけで激痛が走っていました。

ところが、やはり使えば再生するのか、4日後には薄く皮膚が張り始め、痛みが無いとは言えませんが、それほどでも無いと言えるくらいにまで回復しました。

一方で、今度は右足に激痛が。

横になっている際にはなんとも無いのですが、起き上がると、血液が重力に引かれて足に集中するためか、まるで足が破裂しそうな痛みが襲います。これはきつかった。

そして、松葉杖をついて歩くのですが、目に見えないほどの傾斜でも影響を受け、満足に進めません。

自動販売機から商品や釣り銭を取り出すのも一苦労。

松葉杖を利用する立場となると、こうまで道は歩きづらいものなのかと、思い知らされることにもなりました。ある程度は分かっているつもりだっただけに、実は何も分かっていなかったということを知り、それは衝撃ですらありました。

この頃になると、実は足首もダメージを負っていたということに気がつきます。

次の画像は、火傷から6日目のもの。

体液が流れ出し、ガーゼを汚しています。

次は11日目。

足裏の皮膚が剥がれ、新陳代謝が始まっています。

右足では焼けた皮膚が壊死しており、見た目は悪くなっていますが、これも壊死した皮膚が落ちてしまえば、あとはもうすぐ。

傷口がふさがるまでは、おおよそ4週間を必要としました。