まず筆者はiPhone 3GからiPhoneを使い続けているが、熱心なApple教徒という訳ではなく、遡ればWILLCOMのW-ZERO3も、「セッション様」のお許しを得て所持していたし、つまりは単なるガジェット好きとでも思って頂ければ幸いだ。
もっとも、メインで使用している端末がiPhone 15Proなのは事実である。
一方でGoogleの端末はNexus 5から始まり、Pixel 3a、Pixel 6aを経て、今回Pixel 8aを入手するに到った。
所持の目的としてはAndroid端末としての動作確認用であるが、それだけでは惜しいと思い、あれこれアプリをインストールし、サブ端末として使用している次第だ。
前置きが長くなったが、そんな私のPixel 8aに対する第一印象をだらだらと、以下に書き殴る。
公式の製品画像は色の面で参考にできない
AloeかPorcelainかで悩んだが、どうやら公式の製品画像は、色の面では参考にならない様だ。
公式の製品画像でPorcelainはクリーム色がかって見えるが、手にしたPixel 8a Porcelainは白(もちろんフレームは銀)だ。
またAloeも、公式の製品画像ではかなり鮮やかな色として目に映るが、実際には、もう少し落ち着いた色の様である。
Porcelainには満足しているが、これならあるいはAloeでも良かったかもしれないとも思った。
1ドル132円台前半の為替レート
72,600円(税込)という金額だけで見れば、決して安価とは言えない。
もしPixel 6aの高額下取りを提示されなければ、私は入手を見送っていただろう。
だが、499ドルが66,000円(税抜)だ。この時勢に1ドル132円台前半の為替レートということになる。
比較的高額な下取りやストアクレジットでの相殺もあり、いわゆる実質価格を見れば、Googleはかなり努力をしてくれていると感じるのではないか。
高級感のある筐体
カメラバーと本体フレームの接合部で、角度や光の当たり方によっては、やや隙間が空いているかの様に見えてしまう点は残念だ。
だが全体的に、かなり高級感を持つデザインであると感じた。
特にカメラバーというアクセントは、iPhoneのカメラ周りよりもまとまっている様に思う。
色の選択肢も悪くない……が、それだけにやはり、公式の製品画像は残念だ。
違和感の無い発色のディスプレイ
デフォルトではやや明るすぎる様に感じたが、少し輝度を落とすことで、個人的に違和感の無い発色となった(ある他社端末の、原色ギラギラな発色は酷かった)。
ベゼルはけっして細くはないが、これは価格とのトレードオフだろう。
なお角が丸く落とされたため、一部のアプリでは僅かながら、下端角の表示が欠けてしまうこともある様だ。
OSの7年アップデート保証
個人的にはこれが一番の魅力だ。
Pixel 6aもOSバージョンアップは2025年7月まで、セキュリティアップデートは2027年7月までの提供が約束されていたが、Pixel 8aではセキュリティアップデートのみならず、OSバージョンアップも2031年5月まで約束されている(これもある他社端末では、OSのバージョンアップが行われず、ずっとAndroid10のままという経験をした)。
果たしてAndroidのバージョンはいくつになっているだろう。単に7を足しただけのものだろうか。
無償で利用できるGoogle One VPN
Pixel 8a(を含む、一部のGoogle端末)ではGoogle One VPNを、追加料金無しで利用することができる。
Google One VPNのメリットの一つとして、IPアドレスを秘匿できるというものがあるが、これはAppleのプライベートリレーにあたるだろう。
プライベートリレーは有償であるiCloud+の一部として提供されるものだ。一方Pixel 8a等ではGoogle One VPNが無償という点は大きいと思う。
またプライベートリレーでIPアドレスを秘匿できるのはSafariとメールに限られるが、Google One VPNは、ほぼ全てのアプリで利用することができる。
ただし性質上、キャリアによっては無償となる、いわゆるカウントフリーのサービスをVPNの対象外とする必要はあるかもしれない。
なおMicrosoft Defender for EndpointというMicrosoftのサービスもあるが、こちらはVPNを通してデータを検閲するサービスのため、やや目的の異なるものと言えるかもしれない。
顔認証は慣れが必要か
さすがに顔認証専用のセンサーを持つiPhoneと比較するのは酷だろうが、画像認証の延長線上となるPixel 8aではやはり、ロックを解除できないことが多々ある。
もっともPixel 8aでは、特に画面埋め込み型の指紋センサーによる認証が行えるため、顔認証に頼る必要は無いかもしれない。
処理速度は遅くはない
これはPixel 6aでの経験による影響が大きいのだが、Pixel 6aは、一部のゲームアプリなどでどうしても「もっさり」感を拭えなかった。
だがPixel 8aでは、その「もっさり」感を、ほぼ感じることは無くなった。
価格を考慮すれば、充分なものだろう。
総論
という訳で、Pixel 8aには満足している。
今後は、Pixel 8aの能力を活かせる様、かこって検索や消しゴムマジック等にも挑戦していくつもりだ。
ただ良い端末だと思うが、その割にGoogleは、積極的なプロモーションを行っていない様に感じる(比較的記事を見かけない)のは気のせいだろうか。