パナソニック自動計量IH炊飯器SR-AX1-FSを実際に使った感想(5月14日更新)

パナソニック自動計量IH炊飯器SR-AX1-FSの開封画像も用意したのだが、配送からもはや1週間以上。需要は無いだろうということで、省略する。

容易とは言えない初期設定

さて、まずは初期設定なのだが、SR-AX1背面QRコードの、スマートフォン(キッチンポケット)での読み取りが必須である(「品番を選択する」を選んでも、結局QRコードの読み取りを求められる)一方、SR-AX1の電源は接続しておく必要があるため、SR-AX1の置き場所に工夫が必要となるかもしれない。できれば、別途マニュアル等にも、QRコードが欲しかったところだ。

いよいよSR-AX1を無線LANに接続……と思ったのだが、SR-AX1のランプが点滅していて、操作を受け付けない。「予約炊飯表示」(時計のマーク)と「炊飯量表示」(茶碗のマーク)の点滅。マニュアルを開いてみると「電源プラグを抜き、再度差し込んでも(略)消えない場合は故障です」とある。

とりあえず電源プラグを抜き差ししてみると、果たして操作を受け付ける様になり、無線LANへの接続へ進むことができた。心臓に悪い。

無線LANの設定自体は、スマートフォン(キッチンポケット)上から行うこととなる。おそらくQRコードの読み取りにより、SR-AX1とスマートフォンは、Bluetoothで接続済みなのだろう。無線LANのSSIDを選択し、パスワードを入力することで、これはすんなりと完了。

無線LAN機器を使用した経験があれば、そう迷うことはなさそう。

次は米タンク、水タンク、そしておひつの手入れだ。主に、固く絞ったふきんで拭くことになるので、特に米タンクの乾燥を考えると、実際の炊飯まで、余裕を持って行った方が良いだろう。あるいは初期設定に先立って行っておいても良いかもしれない。

米タンクが乾燥したら、その米タンクには無洗米を、そして水タンクには水道水(ミネラルウォーターは推奨されない)を補充。おひつもセットし、これで準備完了だ。

ちなみにSR-AX1-FSのファームウェアは、バージョン1.0.2であったが、いつの間にか1.1.0へと更新されていた。これもキッチンポケットからは、バージョンの確認しか行えない(自動更新を待つしかない)というのも、やや不満だ。

完成度の低いキッチンポケット

炊飯もスマートフォン(キッチンポケット)から行うこととなるが、キッチンポケットの完成度は、決して高くはない。すぐにでもパナソニックへフィードバックしたいところではあるが、窓口を見つけることができず、残念だ(仕方が無いので先日、問い合わせ窓口から、まとめて送信してしまった。ちゃんと届くと良いのだが)。

キッチンポケットでは、3つのメモリー(プリセット)を保存できるらしいのだが、メモリー2と3を編集の後、メモリー2で炊飯を開始しようと思ったところ「送信できませんでした システムエラーが発生しました。時間をおいてから再度お試しください。E302L016」と表示され、リトライしても炊飯を行うことはできなかった。試しにメモリー1を編集の後に炊飯を開始したところ、こちらは正常に実行された。

メモリー(プリセット)の編集は、SR-AX1待機時(炊飯前)にしか行えないのも、ユーザビリティーが低いと感じる。炊飯の操作とプリセットの編集を切り離せないだろうか。

炊飯完了希望時刻1時間と少し前となると、「指定された時刻には炊き上げ完了できません」というダイアログを表示するところまでは理解できるが、「そのまま炊く」を選んでも炊飯へ移行しないのも、不具合だろう(これは5月14日現在、炊飯へ移行することを確認した)。

「大盛」n杯、「中盛」n杯、「小盛」n杯という炊飯量の指定も、親切のつもりなのだろうが、その操作が、一項目ずつ選んでは、それぞれ別途表示されるダイアログ上で設定するという煩雑なものだけに、到底便利とは思えない。結局個人的には、合計n合という指定方法を採っている。

キッチンポケットの炊飯量設定は、別のビューからさらにアラートを用いている。画面遷移が多く、操作は煩雑だ。

また後述するSR-AX1の機能設定も、キッチンポケット上から行えないのも不便だ。

いちいち炊飯15分前に「まもなく予約炊飯開始時刻となります」と通知を送ってくるのも鬱陶しい。

一方、SR-AX1は保温機能を持たないので、炊飯完了後に一定時間おひつを取り外さなかったら(これはセンサーで関知できるだろう)、もう一度通知を送ってくるくらいはあっても良いのではないか。

これは神機能

密かに期待していたのだが、SR-AX1には「終了時などの終了音を消す」という機能がある。ピーピー鳴ることなく、黙々と炊飯を実行するものだ。これなら深夜や早朝のアパートでも、炊飯を行うことができるだろう。IH式なので、それなりの動作音はするが、これは許容範囲であると、個人的には感じている。

ただし前述した通りだが、設定をキッチンポケットから行うことはできない。本体のボタンを同時押ししたり、複数回(計11回)押したりという、裏技的な操作を求められることとなる。実は筆者、1度目はこれに失敗し、炊飯がスタートしてしまった。キッチンポケットから確認、変更を行える様にして欲しいところだ。

またキッチンポケットから炊飯の予約を行った際にピッっと音を立ててしまうのは、仕様なのだろうか? この音も消して欲しいのだが。

Mi IH炊飯器との比較

いきなりだが、筆者はXiaomiの「Mi IH炊飯器」ユーザーだ。

「Mi IH炊飯器」は、やはり無線LANで接続し、Mi Homeと呼ぶスマートホームアプリを通して、リモート操作が可能な炊飯器である(中国本土でなら、米の銘柄に応じた炊飯パターンを用いたり、さらには炊飯に限らない調理にさえ利用できるらしい)。

Mi Homeでは、炊飯器のステータスを、随時確認することができる。たとえば米に吸水を促すための制御を行っているとか、蒸らしを行っているとか。さらには釜内の、具体的な温度の推移まで確認することが可能だ。IoT家電として、満足度が高い。

こちらはM1 Macで動作するシャオミ Mi Homeのスクリーンショットを切り出したもの。提供される情報は豊富だ。

これと比較すると、キッチンポケットは、単に残り時間を表示するのみで、物足りないものを感じてしまう。

またMi Homeはスマートフォンのみならず、iPadや、M1 Macでも動作することも利点と考える。キッチンポケットもなんとか、スマートフォン以外にも解放してくれないだろうか(ただしiPad上では、iPhoneアプリとして、それなりに動作する)。

一方、Mi IH炊飯器は動作の際、盛大にメロディを再生する。ぶっちゃけ、スマートフォン等への通知が必要ないくらいの大音量で、キッチンから響いてくるほどだ。SR-AX1には細かい不満はあるが、個人的にはこの点だけで、Mi IH炊飯器を上回っていると感じている。

まとめ

おひつの存在は、利点もあるだろうが、欠点もある。炊飯完了後、おひつを取り外し、蓋を回して開け、それから茶碗にご飯をよそうこととなる。意外と手間だ。火傷を防ぐため、おひつの底を持ってはいけないとされているし、蓋を開ける際には、蒸気が結露したお湯が、そこそこの量たれてしまう。気を遣わなければならない。

一方、0.5合という少量を無理なく炊けるのは、一人暮らしにとっては良いだろう。

また自動計量の利点として、炊き上がりを「やわから」から「かため」まで数段階から選ぶことができ、毎回安定して、自分好みの食感を得ることができる

リモートで操作できることは、個人的にはMi IH炊飯器で経験済みなので、感動が薄い。本来なら、もっと記事で取り上げるべきことなのだろうとは思うのだが。この点は謝罪する

総じて、SR-AX1(-FS)は、やはり発展途上。ファームウェアやアプリの更新で、もう一歩、先に進むことができるのではないだろうか。そのためのパナソニックへのフィードバックは惜しまないつもりだ。パナソニックもぜひ、それに応えて欲しい。

蛇足

先日、パナソニックの問い合わせ窓口へ送った要望は、以下の通りだ。

■不具合
  • メモリー2とメモリー3を編集の後、メモリー2で炊飯を開始しようとしたところ「送信できませんでした システムエラーが発生しました。時間をおいてから再度お試しください。E302L016」と表示され、リトライしても結果は変わらず、再度設定からやり直す必要があった。
  • メモリー3で炊飯予約を行おうとした際、時間に余裕があるにも関わらず「指定された時刻には炊き上げ完了できません」のメッセージが表示された。時刻は表示上「18:00」であったが、設定ダイアログを開くと「0:00」であった。
■要望
  • 本体の電子音を消している場合、キッチンポケットからの炊飯予約の際にも電子音を鳴らさないで欲しい。
  • 本体の電子音設定等もキッチンポケット上から行える様にして欲しい。
  • 炊飯15分前の「まもなく予約炊飯開始時刻になります」の通知は鬱陶しいので止めて欲しい。
  • 逆に炊飯完了後、一定時間が経ってもおひつを取り外さなかった場合に、再通知を行うオプションを設けて欲しい。
  • おひつがセットされているかどうかをキッチンポケット上から確認できる様にして欲しい。
  • おひつがセットされていない状態でキッチンポケットから炊飯予約を行おうとした場合の本体エラー音も、本体の電子音をオフにしている場合は鳴らさないで欲しい(キッチンポケットへの通知で充分)。
  • メモリーの編集と炊飯予約を切り離して欲しい(炊飯予約中でもメモリーの編集を行える様にして欲しい)。
  • 「指定された時刻には炊き上げ完了できません」の場合で「そのまま炊く」や「早炊きコースに変更する」で「OK」を選択した際、直ちに送信して欲しい。
  • そもそも「指定された時刻には炊き上げ完了できません」の場合、ラジオボタンではなく、アクションシートを用いるべきではないか。
  • 炊飯量の設定は全面的に見直して欲しい。一つ一つダイアログに遷移するのは煩雑である。
  • キッチンポケットをM1搭載Macにも解放して欲しい。
  • ラジオボタンやチェックボックスを使っている箇所を、ボタンのワンアクションに置き換えられないか検討して欲しい。またダイアログ(アラート)の多用は好ましく無い。全体的にスマートフォンアプリらしくなく、使い辛い。
■その他
  • シャオミのMi-IH炊飯器を使用していたが、あちらはMi Home(キッチンポケットにあたるアプリ)で炊飯の詳細な進行状況や、温度の推移等を確認でき、IoT家電として満足度が高かった。またスマートフォンアプリとして違和感の無いものであった。さらにM1 Macでも動作した。

少しでも、なんらかの役に立つことを願うばかりだ。